かわいいペットは大切な家族の一員であり、癒しを与えてくれるかけがえのない存在でしょう。
しかし、人間と同じように年を重ねるにつれて、病気やケガなどの手術で高額な費用が必要になることも考えられます。
犬の手術費用が高額ですぐに支払えない場合、検討できる7つの対処方法があります。
一例を挙げると支援プロジェクトの利用やペットローン、または無利息期間が利用できるカードローンの利用などがあります。
無利息期間が利用できるカードローンは、利息を抑えて最短即日で借入ができるため、緊急時の資金調達方法として特におすすめです。
その他、犬の手術費用が払えなくなる前にできる対策についても紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
犬の手術費用の相場を知る

ペットの手術費用が高額になると聞いたことはあるものの、実際のところどのくらいの金額がかかるか想像もできない、という方もいるかもしれません。
ここでは、手術費用の相場を知る重要性と手術費用が高額になる理由、おもな手術の相場を紹介します。
犬の手術費用は症状や手術の種類によって大きく異なり、例えば全身麻酔は5,000円から1万2,500円程度、眼瞼腫瘍切除は1万円から2万5,000円程度かかります。
手術費用が高額になる主な理由は、ペットの医療には公的保険がないため、全額が自己負担となることです。
また、獣医療の技術向上や最新機器の導入により、治療の幅が広がった反面、費用も増加傾向にあります。
飼い主として、日頃から愛犬の健康と財政的な準備の両方を考慮しておくことが重要です。
「資金が今すぐ必要かつ利息は抑えたい」という場合、最もおすすめな手段がアコムなどのカードローンの利用です。
急な病気発覚・治療のために資金調達が必要な場合無利息期間があるカードローンが利用できれば、利息を抑えて資金を借入できるためおすすめです。
※:電話での確認はせずに書面やご申告内容での確認を実施
手術費用の相場を知る重要性

犬の手術費用の相場を知ることで、突然の手術に備えて事前に資金を準備したり、ペット保険への加入を検討したりすることができます。
ペットの治療費は治療や手術の内容、動物病院によって変わり、ペットの種類や大きさも影響することがあります。
そのため、以前に同じ症状で受診したり治療を受けたりした経験があっても、治療費はたいして違わないだろうとは考えず、手術のたびに確認することが大切です。
事前に手術費用の相場を知ることで、緊急時に慌てることなく、適切な治療選択ができます。
また、ペット保険の加入を検討する際の判断材料にもなります。
ペット保険には手術から入院、通院にかかる費用までカバーできるものもあり、万が一の事態に備えることができます。
参考として、下記の社団法人日本獣医師会が公表している「ペットにかける年間支出調査」のデータをご紹介します。

引用:社団法人日本獣医師会「小動物獣医業界をめぐる現状と課題」PDF
「獣医療費」の項目を見ると、犬は約10万円前後、猫は5万円前後の費用がかかっていることがわかります。
やはり安いとはいえない金額のため、ご自身のペットの医療費もこのくらいを想定しておくべきでしょう。
手術費用が高額になる理由

ペットの手術費用は、予想以上に高額になるケースがあります。
それは、ペットの治療費には人間が手術を受ける場合と違い、公的保険による援助がないためです。
ペットの治療費は、公的医療保険制度が無いため、全額自己負担です。
引用元:一般社団法人 日本損害保険協会「ペット保険」
全額が飼い主に請求されることから、予想以上に高額になるケースが多く見られます。
ペットへの治療や手術は自由診療とされるため、病院が治療費を自由に設定することが認められている点も関係しています。
医療での治療費は公的医療保険制度や高額医療費制度などにより自費負担額が減額されるが,動物の健康保険は民間保険であり任意である.また獣医療は自由診療のため動物病院で共通した診察,治療等の価格設定はない.したがって,飼い主の負担額は同治療でも動物病院ごと,動物ごとに異なる.
引用元:社団法人日本獣医師会「獣医療におけるShared Decision Makingの可能性」PDF
また、見落としやすい点ですが、手術費用のほかに初診料や再診料、入院費、薬代などの諸経費がかかり、費用がかさむこともあるでしょう。
近年は、獣医師の技術向上や最新の診療機器の導入によって、以前ではできなかった治療・手術が可能になっています。
ペットの治療の幅が広がるのはうれしいことですが、その分医療費は高額になるようです。
おもな犬の手術費用

おもな犬の治療や手術費用の相場は以下のとおりです。
治療内容 | 治療費 |
---|---|
局所麻酔 | 1,000円~5,000円 |
全身麻酔 | 5,000円~1万2,500円 |
眼瞼腫瘍切除 | 1万円~2万5,000円 |
犬去勢 | 1万円~2万5,000円 |
帝王切開 | 3万円~7万5,000円 |
子宮腫瘍 | 3万円~7万5,000円 |
上腕骨骨折 | 3万円~10万円 |
これらの費用は一般的な相場であり、実際の費用は動物病院や犬の状態によって変動する可能性があります。
例えば、大型犬の場合は小型犬よりも費用が高くなることがあり、また手術の複雑さや緊急性によっても費用は変わってきます。
さらに、これらの費用には術前検査や術後のケア、入院費用などが含まれていない場合があります。
血液検査やレントゲン検査などの一般的な検査で1~2万円、CTやMRIなどの精密検査では5万円以上かかることもあります。
特に注意が必要なのは、骨折や腫瘍の手術です。
上腕骨骨折の場合、3万円から10万円程度かかりますが、複雑な骨折の場合はさらに高額になる可能性があります。
腫瘍の手術も、大きさや位置によって費用が大きく変わります。
このように、犬の手術費用は予想以上に高額になる可能性があるため、事前に十分な準備をしておくことが重要です。
犬の手術費用が払えないときの対処方法

手術費用が予想以上に高額だとしても、病気やケガで苦しむ大事なペットを放っておくことはできません。
なんとかして、治療費を準備できないかと考えることでしょう。
ここでは、犬の手術費用がすぐに支払えないときに検討できる対処方法7つを紹介します。
- 家族や友人に相談する
- 病院に分割払いを相談する
- 支援プログラムを利用する
- クレジットカードで払う
- ペットローンを利用する
- フリーローンを利用する
- カードローンを利用する
ペットの手術費用が必要な緊急事態の場合、上記のような対策を講じることで、必要な治療費を工面できる可能性が高まります。
ただし、どの方法も慎重に検討し、返済計画を立てることが重要です。
特に家族や友人からお金を借りる場合、返済が滞るとトラブルに恐れがあるため注意が必要です。
事項から、対処法一つずつ詳細に解説します。
家族や友人に相談する
治療費の工面で困っているときは、家族や友人に相談するのも一つの方法です。
手術の必要な愛犬がどれほど大切な存在かを知っている家族や友人であれば、協力してくれるかもしれません。
無利子で治療費を借りられるなら、金融機関からお金を借りる場合に比べて返済総額を安く抑えられ、返済期間も短くて済むでしょう。
知人であってもお金の貸し借りを行なう場合は、その内容をしっかりと書面に残すほうがトラブルを避けるうえで賢明です。
借入金額や返済方法、返済期限などをしっかりと話し合い、借用書を作成します。
書面を交わしたら約束どおり返済することが大切です。
返済が滞ると信頼関係にひびが入ってしまうなど、悪影響がおよぶおそれがあります。
病院に分割払いを相談する
治療費が高額で一括払いが難しい場合は、分割払いが可能かどうかを病院に相談するのも一案です。
かかりつけの病院であるなど、病院との信頼関係が築かれていれば、分割払いを認めてくれる場合もあります。
また、分割払いを了承してくれても、頭金をいくらか支払うよう求められるかもしれません。
動物病院の治療や手術はボランティアではないため、どれだけ高額であっても飼い主には支払う義務が生じます。
「愛犬を助けるためだから、病院はわかってくれる」「支払わなくても、問題にはならないだろう」という考えは禁物です。
支援プログラムを利用する
ペットの治療費を支援する公的保険はありませんが、一定の条件を満たす場合に利用できる支援プログラムがあります。
条件を満たせるようなら、利用を検討すると良いかもしれません。
【支援プログラムの一例】
支援内容 | |
自治体の助成制度 | 犬猫の不妊・去勢手術助成制度(自治体別) |
日本サービスドッグ協会 | 引退犬のための支援品・支援金・高額医療費支援 |
環境省「パートナーシッププロジェクト」 | ・犬や猫を飼いたい方が安心して利用できる近隣の保護団体についての情報提供 ・保護犬・保護猫を家庭に迎える利用者のお悩みや心配に獣医師が無料でアドバイスを提供(医療行為またはこれに準ずる行為は行いません) |
一部の自治体は、飼い犬や飼い猫に対する去勢手術・不妊手術について、費用の一部を負担する制度を導入しています。
自治体によって補償内容が違うため、詳しくは自治体のホームページを確認しましょう。
また、日本サービスドッグ協会では、引退した補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)を対象に支援を行なっています。
その支援の一部として高額医療費支援もあり、発症から1年の間にかかった医療費が一定金額以上の場合、最大25万円の支援金を支給する制度です。
申し込みに必要な書類は、所定の申請書と医療機関の領収書のみで、書類作成に大きな労力はかからないでしょう。
詳しくは、日本サービスドッグ協会のホームページをご確認ください。
ご自身の状況に合うプログラムを探し、条件に合えば申込を検討してみると良いかもしれません。
クレジットカードで払う
最近では医療費の支払方法として、クレジットカードに対応している動物病院が増えているため、利用可能か尋ねてみるとよいでしょう。
ただし、クレジットカードには利用限度額が設定されているため、他の買い物や支払いにクレジットカードを使っている場合は注意が必要です。
手術費用の支払いに使おうとしても「利用限度額に達して使えない」という事態になりかねません。
また、支払回数が増えると返済総額を増えてしまうため、計画的な利用をおすすめします。
ペットローンを利用する
手術費用の支払いのために、ペット関連に幅広く利用できるペットローンの利用を検討するのもよいでしょう。
ペットローンによっては最大で800万円が借りられ、高度医療にも利用できます。
ただし、申込者の就業形態や年収、勤続年数などに一定の条件が設けられていたり、保険の対象となる動物の種類が限定されていたりと、審査は比較的厳しいといえるでしょう。
ペットローンのおもな審査項目 | 詳細 |
---|---|
安定収入の有無 | 年収・雇用形態・勤続年数などで申込者の収入が安定しているかを確認 |
収入に対して返済額が多すぎないか | 無理なく返済を続けられるかを確認 【年間の返済額の合計 ÷ 年収 × 100】で返済比率を算出 |
信用情報 | 過去にクレジットカードやローンの返済遅延などがないかを確認 |
医療費の支払いに対応していないペットローンもあるため、利用の前に確認が必要です。
フリーローンを利用する
金融機関が提供する利用用途の広いフリーローンは、手術費用の補填に利用できます。
フリーローンの金利は、カードローンと比較すると低めに設定されている点が魅力ですが、審査に時間がかかるため一刻を争う状況での利用には向かないかもしれません。
フリーローンは一度の契約で1回だけお金を借りられるため、追加で借りる場合は再度申し込みが必要です。
再診や投薬などにより、手術後も追加でお金がかかることがあるため注意しましょう。
カードローンを利用する
各金融機関のカードローンも、手術費用の支払いにおすすめです。
フリーローンと違い借入限度額まで何度でも借りられるため、一度の申し込みで追加の支払いにも対応できます。
融資が比較的早く、緊急手術など突然の支払いが生じたときにも便利です。
また、利用用途が定められていないため、ペットの手術費用や術後の処置、必要な物品の購入などにも充てられます。
ペットの高額な手術費用の支払いには「いつも」のカードローンがおすすめです。
「いつも」の利用がはじめての方は、借り入れから最大60日間は利息0円になります。
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大切な愛犬に突然手術が必要になったときも、すぐにお金が借りられて安心でしょう。
消費者金融なら少額から借入できるため、少し手術費用が足りないといったにもおすすめです。
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注釈
※申込時間や審査状況によりご希望に添えない場合がございます。
また、受付時間や一部金融機関の営業時間によっては、振り込みが翌営業日以降となる場合があります。
※1:お申込時間や審査によりご希望に添えない場合がございます。
※2:電話での確認はせずに書面やご申告内容での確認を実施
犬の手術費用が払えなくなる前にできる対策

動物は体の不調を上手に伝えられないため、思いもよらないときにペットの病気に気付くことがあります。
異変に気付いたときには、手術が必要なほど深刻な場合もあるかもしれません。
ここでは、犬の手術の費用が払えなくなる前にできる対策を4つ紹介します。
- 信頼できる病院を選んでおく
- ペット保険に加入する
- 費用を積み立てておく
- 定期的な健康診断
特に「信頼できる病院を選んでおく」ことは重要です。
自宅近くなどのすぐに通える距離に、信頼できる病院はないか探しておきましょう。
他にも「費用の積み立て」「定期的な健康診断」などは大切なペットのためにも日頃から行っておくと安心です。
大きな病気が発覚する前に「ペット保険」の加入を検討しておくと、より安心できるでしょう。
信頼できる病院を選んでおく
日頃から、信頼できる病院を選んでおくことは大切です。
ペットの異変に気付いてからあわてて病院を探し始めると、「期待した対応や治療が受けられなかった」「他の病院よりも割高だった」など、病院選びに失敗する可能性があります。
動物病院のホームページを見ると、治療可能なペットの種類や治療・手術の種類、対応している支払方法について確認できるでしょう。
しかし、参考になるのは、実際にその動物病院を利用した方の生の声です。
口コミサイトや同じペットを飼う知人から、動物病院の情報を収集しましょう。
獣医師のスキルやペットの扱い方、治療・手術内容についても情報を入手できるかもしれません。
ペット保険に加入する
高額な手術費用に備えるため、ペット保険に加入する方は少なくありません。
一般的なペット保険の保証内容 | 詳細 |
---|---|
通院補償 | ペットが病気やケガをした際、動物病院でかかった診療費を補償 |
入院補償 | 入院中の診療費(診察・治療・投薬)、入院費用(宿泊費)を補償 |
手術補償 | 手術が必要な病気やケガの診療費を補償 |
補償の割合は「50%」「70%」「100%」と、プランによってさまざまです。
補償内容が良いものほど保険料が上がる傾向にあるため、自分に合ったプランを選びましょう。
加入条件としてペットの年齢に制限を設けている場合が多く、高齢だと加入ができないこともあります。
健康な状態でないと加入できない保険も多いため、若く元気なときに加入することをおすすめします。
保険会社によっては一定期間補償金が支払われない、待機期間の有無や長さが異なります。
補償金の支払限度額、限度日数・回数も異なるため、確認が必要です。
ペット保険に加入していれば、いざというときにもペットに適切な治療・手術を受けさせられるでしょう。
費用を積み立てておく
いざというときのために費用を積み立てておくことも、対策として有効です。
ペット用の口座をつくり、保険料を納めるつもりで一定額を貯金すれば、急な出費にも対応できます。
ペット保険との違いは、かけ捨てではないことです。
ただし、積み立てを始めた当初は貯金額が十分とはいえず、その時期に手術が必要になっても手術費用に届かないことも考えられます。
十分な貯金額がない場合は、別の方法も併用することを検討しましょう。
定期的な健康診断
定期的な健康診断は、高額な手術費用の発生を防ぐのに有効です。
ペットは体の不調を訴えられないため、定期的な診断を行なってペットの体調の変化を見守りましょう。
高齢になったり体調が悪くなったりしてからではなく、健康なときから定期的に検査を受けておくことをおすすめします。
若いうちは元気で病気の心配がないため、健康診断は必要ないと考えるかもしれませんが、健康な状態を知っておくと体調が変化したときに比較できます。
不調にいち早く気付いて治療すれば、大がかりな手術を行なう状況を避けられて手術費用を低く抑えられ、ペットの負担も軽減できるでしょう。
まとめ

大切な愛犬が病気やケガで苦しんでいると、なんとしてでも助けたいと思うことでしょう。
ペットの手術費用は高額になるケースが多いため、十分な費用を準備しておくことが大切です。
事前に保険加入や治療費の積み立てなどの対策をすることがベストですが、手術費用が予想以上に高額ですぐに支払えない場合にも、費用を工面する方法はいくつかあります。
特に急を要する場合には、フリーローンやカードローンの利用を検討するとよいでしょう。

名前:金子 賢司(かねこ・けんじ)
所有資格:CFP住宅ローンアドバイザー/生命保険協会認定FP/損保プランナー
おもなキャリア:東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強をはじめる。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。