銀行や大手消費者金融の審査に通る自信がない場合、お金を借りたいときに中小消費者金融の利用を考える方は多いでしょう。
しかし、ほとんどの中小消費者金融は土日に休業しています。
一方で、急な出費に曜日は関係なく、むしろ土日などの休日にお金が必要になることのほうが多いものです。
この記事では、中小消費者金融を利用して土日にお金を借りるにはどうすれば良いかを解説します。
中小消費者金融では土日に借り入れできない？対応可能な金融機関の条件
土日になってから急に、中小消費者金融でお金を借りようとしても難しいのが実情です。
どのような金融機関なら土日貸し出しに対応できるのでしょうか。
即日処理ができるか
即日融資ができなければ、土日融資はまず無理でしょう。
大手消費者金融はほとんどの場合即日融資可能で、中小消費者金融にも平日なら即日融資できる事業者があります。
一方で、銀行は平日であっても即日融資ができません。
反社会的勢力との取引を避けるため、個人向けに貸し出しを行なう際に借り手について警察庁へ照会する仕組みを導入しているためです。
銀行では一般的に、個人ローンの審査に数日かかるといわれます。
在籍確認に融通がきくか
無職でないことが融資の条件であるため、ローン利用者が勤務先を正しく申告しているか確認する「在籍確認」は、原則として必要です。
在籍確認は勤務先に電話をかけて応対を求めることが基本ですが、相談すれば在籍確認が社員証などで可能な場合があります。
勤務先が土日を休日としている場合は電話による在籍確認ができません。
土日の借り入れには、在籍確認に融通をきかせてくれる事業者が適しているでしょう。
郵便を使わないか
郵便物が投函された日のうちに宛先に配達されることは考えにくいため、郵便で書類などをやり取りする消費者金融では、土日の即日借り入れは難しいといえます。
なお、以下のいずれかの場合には、郵便を使わずに借り入れできます。
- インターネットやEメール、電話などで処理が完結し、カードを郵送する必要もない
- 土日に借り入れ可能な有人・無人店舗が利用できる場所にある
土日に申し込み・審査・貸し出しすべてができる体制があるか
「土日申し込み可能」と「土日貸し出し可能」は異なります。広告に「24時間365日対応」とあっても、対応の内容によっては土日に借り入れできるとは限りません。
申し込みから事業者側の審査・貸し出しまで、すべて土日のうちに可能な体制かどうかが重要です。
また、土日に営業店を開けている銀行であっても、銀行営業日（平日）でなければ貸出審査をしないため、土日には借り入れできません。
中小消費者金融で土日完結は難しい
ほとんどの中小消費者金融は土日祝日に休業しています。無人店舗を持つ中小消費者金融もありますが、全国ベースでは数が少ないため、利用者が限られます。
たとえ平日に即日処理が可能で、郵便を使わず在籍確認が簡単でも、中小消費者金融で土日に借り入れすることは難しいといえるでしょう。
大手消費者金融と中小消費者金融の共通点と相違点
中小の消費者金融より大手のほうが土日にお金を借りやすいのは事実ですが、中小には大手と異なる存在意義があり、それが中小消費者金融へのニーズにつながっています。
大手消費者金融と中小消費者金融の共通点と相違点をあらためて確認しておきましょう。
貸金業法に従う点は共通
登録されるためには純資産額、貸金業務取扱主任者の配置、貸付業務経験者在籍などの要件を満たすことが必要です。
中小も大手も、同じ「貸金業法」を遵守する「登録貸金業者」です。登録のない業者は、いわゆる「ヤミ金融」なので、土日に借り入れできても決して利用してはいけません。
出典：貸金業法
知名度が違う
大手消費者金融は全国放送のテレビCMなどによって知名度が高い一方、中小消費者金融には名前が知られていない事業者もあります。名前を知らない事業者に対しては漠然とした不安を抱く方もいるでしょう。
先述のとおり正規の貸金業者には登録が必要です。正規の貸金業者であるかどうかは金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」などで登録番号を確認しましょう。
店舗数は大手が圧倒的に多い
大手消費者金融には、当然ながら中小に比べて店舗数が圧倒的に多いという特徴があります。無人契約機が全国に配置されており、土日もほぼ無休で稼働しています。
ただし、窓口で契約できる有人店舗数は新型コロナウイルス感染症の発生以降減少し、2022年末現在では大手においても数えるほどです。
一方、近年は、中小消費者金融もインターネットなどを活用して全国展開を進めています。
一般的な商品特性の違い
大手と中小では商品特性にも違いがあります。
初回借り入れから何日間かの無利息期間は、中小消費者金融では滅多に導入していませんが、大手にはよくあるサービスです。
また、一般に中小消費者金融では、貸し出しの手段として銀行などへの振り込みを利用しており、カードローンはあまり見かけません。
一方、大手消費者金融はカードローンがメインですが、最近はカードレスも選択できるようになっています。
中小の審査は柔軟性が高い
大手はスピードアップのため基本的に自動審査でのスコアリングを用いますが、中小では、借り手の今の状況を重視するなど独自の基準で、人によって審査が行なわれます。
その柔軟性があるからこそ、中小消費者金融へのニーズがあるのです。
また、中小のほうが大手より金利が高いといわれることがありますが、一般的に貸し出しリスクが高い場合は金利が高くなるため、一概に「中小だから高金利」とはいえません。
どうすれば中小消費者金融で土日にお金を借りられる？
中小消費者金融のローンであっても、平日に契約して土日に借り入れできる商品なら、曜日を気にする必要がなくなります。
土日に借り入れできるローンを平日に契約しておく
中小消費者金融によくあるローンの形態は「証書貸付」です。この貸付方法は1回の貸し出しごとに審査が必要なため、土日に営業していない中小消費者金融で土日の借り入れに利用することは困難でしょう。
中小消費者金融であっても、1度契約すれば2回目からは審査なしで借り入れできる商品を平日に契約しておけば、土日に借り入れできるでしょう。
土日の出金可能時間帯を確認しておく
カードローンであっても、土日に利用可能なATMの所在や利用時間をあらかじめ知っておかなければお金を引き出せません。
銀行振り込みによる土日貸し出しの場合も、ATMの稼働時間には注意が必要です。資金受け入れ銀行が「モアタイムシステム」に参加していれば、土日に振り込まれた資金を土日のうちにATMから出金することができます。
モアタイムシステムは、一般社団法人全国銀行資金決済ネットワーク（以下、全銀ネット）が運営する、銀行振り込みを平日夜間や銀行休業日にも可能にするシステムです。2018年10月から稼働しており、今ではほとんどの銀行が参加しています。
「いつも」のフリーローンなら2回目以降の枠内借り入れが土日も可能
消費者金融「いつも」の商品ラインナップには、土日の借り入れに利用できるフリーローンがあります。
ここでは、「いつも」を紹介し、フリーローンの特徴や契約方法をお伝えします。
消費者金融「いつも」とは？
「いつも」は高知県高知市に本社を置く中小消費者金融で、Webから24時間365日ローンの申し込みが可能です。
審査スピードが速く、平日9：30～18：00の営業時間内に申し込めば、ほとんどの場合その日のうちに融資できます。
郵便物のやり取りはなく、銀行・ネットバンク口座への振り込みで貸し出しを実施しています。
「いつも」のフリーローンの特徴
「いつも」のフリーローンは、1回審査に通れば2回目以降は書類手続きなしで、借入限度額内の借り入れができます。
融資対象者は、申し込み時点の年齢が20歳以上65歳以下で、本人に安定した収入がある方です。
原則として連帯保証人は不要で、収入証明書と本人確認書類（免許証・保険証・マイナンバーカード・パスポートなど）だけ準備すれば手続きできます。
商品の概要は下表のとおりです。
| 「いつも」フリーローン 商品内容 | |
| 貸付利率 | 4.8％～18.0％ |
| 契約額 | 1万円～500万円 |
| 返済方式 | 借入金額スライドリボルビング方式 |
| 返済期間 | 5年 |
| 返済回数 | 5年（60回）ごとの自動継続 |
| 資金使途 | 自由 |
「いつも」のフリーローンには、はじめての契約で60万円以上の借り入れをする場合に最大60日間無利息になるという、中小消費者金融では珍しいサービスがあります。（ただし、審査内容によっては希望に沿えない場合もあります。）
「いつも」で土日に借り入れする方法
「いつも」は土日に休業しているため、土日に申し込みを受け付けたフリーローンは翌営業日に審査され、初回は土日のうちに借り入れることができません。
「いつも」を利用した土日の借り入れは、平日にフリーローンを契約して1回目を借り入れ、借入枠の残りを空けておくという方法で可能になります。
2回目以降は「いつも」の会員サイトにログインしてインターネットで申し込むだけで、土日祝日でも即時に受取口座に借入金が振り込まれます。
受取銀行によっては引き出し可能な時間帯に注意が必要ですが、PayPay銀行に受取口座があれば、土日を含めて24時間365日現金引き出しが可能です。
「いつも」でフリーローンを契約し、はじめて借り入れるまでの大まかな流れは下表のとおりです。
在籍確認については臨機応変に対応できるため、電話を避けたい場合などは、申し込みの際に相談しておきましょう。
2回目以降の借り入れは、「いつも」の会員サイトから行なえます。
まとめ
審査が画一的でない中小消費者金融では、大手で難しい条件でも借り入れできる可能性があります。
一方、ほとんどの中小消費者金融は土日営業を行なっていないため、土日に借り入れしたい場合には利用できないと思われがちです。
しかし、土日に借り入れできる商品を平日に契約することで、その問題が解決できる可能性があります。
インターネットから24時間365日申し込みできる「いつも」のフリーローンを利用して、土日のやりくりを改善しましょう。
名前：金子 賢司（かねこ・けんじ）
所有資格：CFP住宅ローンアドバイザー/生命保険協会認定FP/損保プランナー
おもなキャリア：東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務めるなか、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強をはじめる。以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はジャザサイズ。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。